docomo X AMITA 未来の種プロジェクト ~南三陸町 森・里・海 ものがたり~

未来の種レポート

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本多 清の南三陸ものがたり 一覧

南三陸を彩る、今 ~大学生がグッズ製造現場を訪問 法政大学 霜村侑己菜さん~

「森林保全クレジット付スマホスタンド たちもく」はアイデアソンから生まれた商品です。このアイデアソンに参加いただいた大学生のみなさんに南三陸に訪問してもらい、森林の勉強からグッズ製造現場等を見学してもらい、レポートにまとめてもらいました♪

元気と雇用をつくる、8つの心得

のどかな町並みを眺めながら坂を上ると、南三陸に元気と雇用をうみだす素敵な工房がありました。

南三陸の間伐材を利用した商品開発・製造から、養蚕発祥の地ならではの繭細工、ふれあい農園の運営!幅広い活動を一手に担い、たくさんの挑戦を続けている“Yes工房”の見学もさせていただきました。

かつて中学校として利用されていた建物では、数え切れない種類の商品が所狭しと並べられ、そのひとつひとつが、ぬくもりを感じる可愛らしいもので、中でも「置くと試験にパスする!オクトパスくん」や繭細工ブランド「cocoon」商品は、思わず笑顔になるものばかりでした。

工房では、繭細工の作成風景も見せていただき、豊かな感性や、やわらかい色使い、そしてあまりの細かい作業に感動と尊敬の気持ちで胸がいっぱいでした。
手作業で魅せる繭細工の一方、レーザーカッターを利用した木材加工製品も圧巻でした。和柄のコースターや、製品の抜き材を利用した行灯は、お洒落で、技術を巧みに活用されており、とても興味深いものでした。

これらの作品たちは、感謝、笑顔、交流、持続、独創、開拓、共感、強気という「Yes工房8つの心得」に彩られ、たくさんの魅力を放っているのだと思いました。

工房内を案内していただき、魅力や心意気を語っていただいた大森丈広さんは、心得のお手本のような明るくてチャーミングな方で、お話出来て本当に楽しかったです。
この心得を大切に、日々の努力と挑戦を忘れない皆さんは、格好良くて、わたしも一緒にお仕事が出来たら!なんて、思いをはせてしまいました。

Yes工房では、雇用の場としてではなく、たくさんの魅力と新しい価値を打ち出していました。現地の方だけではなく、わたしや触れ合ったたくさんの人を元気にする、素敵な居場所が南三陸にはたくさんあって、これからもどんどん盛り上がっていくことを感じました。

  • Cocoonの繭細工
  • Yes工房8つの心得
  • Yes工房と大森さん

「背景を、約束しましょう」

自然のパワーを間近で感じた森林のフィールドワークは、かけがえのない体験でした。
色とりどりの草木や、年をとるにつれて深みと味わいを増すひのきのご神木、植生の違いやその面白さ。
大学にただ通っているだけでは、決して味わうことの無いことばかりでした。

講師をしてくださった“佐久”の佐藤太一さんは、気さくでパワフルで優しくて、一緒に歩いた森での時間は、ほんとうにあっという間でした。

間伐材が必要なこと、「よい山」と「わるい山」があること。事前に自分で調べてわかったつもりでいました。
しかし、今まで佐藤さんが山や木と関わってきて、見たこと、感じたことをふまえて、熱心に教えていただいた講義は、知識だけではなく、わたしに新しい視点を与えてくれました。

下草が充分に育つ環境に手入れや間伐を行うことで、下草が成長し、虫や鳥を呼び、たくさんの生物の命を循環させることで、土は栄養豊かになり、木の成長剤になること。
そして木が成長することで根はたくさんの土をつかみ、土砂崩れを防いで山を守ること。山に栄養が溜まれば、川・海に流れる水の質も良くなって、伸びた枝葉は魚の棲家にもなること。
手間隙を惜しまない佐藤さんの姿勢が、南三陸の森里海のかげがえのない豊かな環境を彩り、支えていること、本当に格好いいと思います。

「背景を約束しましょう」
この言葉が、深く心に残っています。森や木、そして南三陸のために、植林から枝打ちまで出来ることをすべてをやり通している佐藤さんの育てた木。適切な管理が行われ、豊かな恵みを育む「よい山」。どんな木も同じじゃない、安全で未来のある、この木を、この人から買いたいと強く思いました。
「よい山」の木を、わたしたちが選択していくことが大切だと痛感しました。

たちもくを通して関わることができて、本当に良かったと思いました。
次に伺うときには、FSC森林認証材でのグッズ製作に携わったり、晴れている山を見せていただきたいと思います。

  • 日光を求めて生える木々
  • ケヤキのご神木
  • 案内をしてくださった佐藤さん

わたしたちの、たちもく

自分のつくったロゴの入った、たくさんのパッケージと、木のにおいが漂う工房は、達成感と感動をわたしに与えてくれました。
たちもく製作に大きく協力していただいた、“フロンティアジャパン”さんの工房、ここではたくさんの方が丁寧に、梱包作業をされていました。
工房にあったパッケージひとつひとつから、配送用のダンボールに至るまで、色んなものがたちもくのためにつくられていました。

工房内で、たちもくが出来上がるまでの苦労や努力について、そして現在行われている取り組みについて語ってくださった村井香月さんは、かわいらしくて、センスが良くて、企画会議の時から、とてもお世話になりました。
形状の選定や加工にかかる費用、出来ることと出来ないこと、たちもくに最適な答えをわたしたちの意見や想いを取り入れながら導いてくださり、とても感謝しています。

6月の商品企画アイデアソンをきっかけに、東北復興新生支援室の方と重ねた会議で肉付けをしたたちもく。
そこに、材料の間伐材の切り出しや運搬、加工、成形、多くの工程にわたって、県を越えてほんとうにたくさんの方に支えられていることを実感しました。

たちもくをきっかけに出会わせていただいた皆さんは、
どの方も意識的に、自然と人、人と人とのつながりを大事にされていることが印象的で、
いつ何が起こるかわからないことを誰よりも重く理解し、誰よりも一日一日を大切に生きている、
それこそがたちもくを彩る大きな魅力のひとつであると考えます。

たちもくに関わらせていただいたことで、そして南三陸視察に同行させていただいたことで豊かになった感性と新たな視点、出会いを大切に活かしていきたいです。
そして可能なことならまた、未来の種プロジェクトや南三陸の皆さんと、より深く関わりたいです。

  • たくさん並ぶたちもく
  • たちもく専用ダンボール
  • 企画会議の時からお世話になった村井香月さん