docomo X AMITA 未来の種プロジェクト ~南三陸町 森・里・海 ものがたり~

No.18 ススキ

No.18 ススキ

秋の七草のひとつのススキは、昔はとても重要な「作物」でした。主な用途は「屋根の材料」。そう、かやぶき屋根の茅(かや)とはススキのことなのです。

かつて山村地域では集落の周りにかならず「茅場(かやば)」という広大なススキ野原がありました。田畑のように栽培することはなく、ただ単に秋に刈り取って収穫するだけです。それを屋根ふきの素材にしたり、炭俵の材料にしていました。人が毎年の営みの中で刈り取り続けることで、その野原がススキ原として維持されていたのです。

いま、ススキは人の営みではほとんど利用されなくなりました。それによってススキ原も維持されなくなり、山林や牧草地となったり、あるいは外来種のセイタカアワダチソウにとって替わられたりしています。

人の住まなくなった集落跡地で静かに風に揺れているススキを見ると、かつて人の営みと共にあったススキが、未来の人間社会でまた活躍できる日をそっと待っているかのように思えます。花言葉は「通じる心」です。