「あ、カモシカだ。」田んぼで稲の生長具合を調べているとき、農家の阿部さんが指差す先を見ると、なんと山際の田んぼの畦際を特別天然記念物のニホンカモシカがゆうゆうと歩きながら畦周りの草を食べていました。
海がすぐ近くでありながら、山奥の生きもののカモシカが姿を現わす、というのも南三陸の田んぼならではの風景です。
特別天然記念物ですから狩猟の対象ではありませんが、地域によっては林業の苗木や畑の作物に被害を出す有害獣として「個体数調整」という間引きのための捕獲処理が行われています。
畦草の周りに姿を現わすものの、田んぼの稲には影響を与えていないようなので、「田んぼとカモシカ」の平和的な共存生活は今後も続いていきそうです。